調査は米国の中小企業約30万社以上を対象にした。中小企業は米国の民間雇用の半分近くを占める。対象とする22の全業界で平均ボーナスが減少した。額だけでなく、支給された労働者の割合も22年比で2.7%、21年比で6.9%いずれも減った。
調査を担当した主任エコノミストのリズ・ウィルケ氏は、米メディアの取材に「人材確保の難しさが指摘されてきたヘルスケアや食品、小売業などでも冬のボーナスが大幅に削減されたことに驚いた」と語った。企業はボーナス支給などの待遇改善で人員の流出を防ぐことを優先してきたが、潮目は変わりつつある。
新型コロナウイルス禍を経て、米国人の間で働き方や待遇について見直す風潮が強まり、労働者が大量離職する「グレート・レジグネーション(大退職時代)」と呼ばれる現象が起きた。だが足元では自主退職を希望する人の数が減少しており、労働需給の逼迫に対する懸念はやや後退している。
米民間調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、23年に冬のボーナスを支給しなかった米企業の割合は34%と、22年の27%から7ポイント上昇した。ボーナスの支給額を下げた企業も15%と、22年の11%から増えた。
現金以外のボーナス支給も減った。ギフトカードやプレゼントなどの提供を計画した企業の割合は24%にとどまった。21年には35%、22年には29%の米企業がこうした現物支給を行ったと報告していた。
「景気が弱含みの傾向を示す中で、企業は(従業員に対して)小さな感謝の気持ちを示す行為を控え、少しでも現金を温存しようとした」と、同調査会社のシニアバイスプレジデントのアンドリュー・チャレンジャー氏は説明した。
日本経済新聞 2024年1月19日 6:17
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18EL10Y4A110C2000000/
引用元: ・23年冬ボーナス2割減 米企業、雇用から現金温存へ [蚤の市★]
米企業「日本企業を見習って内部留保だ!」
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