優勝候補である日本代表を地獄へ突き落とすべくハードな戦いを続けたイラク代表の選手に比べると、日本代表の方がパフォーマンスレベルが低い選手は多かった。
ただそれ以上に差を感じたのはヘスス・カサス、そして森保一の両監督の能力だろう。
イラク代表戦における森保監督の采配には多くの疑問が残った。
まずは南野拓実の左サイド起用だ。これまで同選手をサイドで起用し、うまくいったケースはほとんどなかった。それもそのはず、単独での突破力にそこまで強みのない南野はゴールに近い中央の位置で使ってこそ輝く選手。今季モナコで復活した一因も、アドルフ・ヒュッター新監督によって中央でのプレーを許されたからだ。
案の定、左サイドを任された南野は存在感がなく、後半にトップ下へ移ってから徐々に持ち味を出すようになっていた。選手本人も試合後に前半はうまくいかなかったとコメントしているなど、やはりサイド起用が機能していたとは言い難いだろう。
そして攻撃デザインのなさ。トップ下に技術とアイデアを持つ久保建英を使ったにも関わらず、彼の良さを引き出す形はほとんど見られなかった。
攻撃のほとんどがサイドからで、最後は伊東純也や伊藤洋輝からのクロスでボックス内のイレギュラーを狙うだけ。しかし、高さに強みのない浅野拓磨がワントップのため、効果的ではなく。この攻撃なら上田綺世を使うべきだったはずだ。
交代も意図がわからない。なぜ不調だった菅原由勢を引きずったのか。なぜ機能していなかった浅野を早い段階で下げて上田を入れなかったのか。
スペースがない中で前田大然の投入は効果的だったのか。挙げ出せばキリがないが、確実に言えるのはただポジションに選手を当てはめているだけということだ。
2019年のアジアカップでは決勝でカタール代表に敗れ準優勝となった。この時も完璧に対策され、最後まで采配で後手を踏み続けて完敗している。
カタールワールドカップのように自分たちがチャレンジャーで、ある程度準備してきた展開になれば強いが、アジア杯のようにチャレンジされる側に回った途端なにもできなくなるのは、多少は選手の力でどうにかなると思っている部分があるからではないか。選手の力を信じることが悪ではない。だが、個性を活かすも殺すのも指揮官次第だ。
メンバーの質は間違いなく過去ナンバーワンだ。しかし、指揮官が選手の特徴を最大限に引き出すことができずに早くも黒星を喫した。
アジア杯、東京五輪、カタールW杯…。森保監督のチームがこれまでの国際舞台で過去最高成績を超えていないのは偶然か必然か。
国際Aマッチ10連勝という事実で忘れかけられていたが、やはり今のチーム最大の弱点は指揮官の能力かもしれない。
引用元: ・【サッカー日本代表】やはり最大の弱点は森保監督の能力の低さ、謎采配だらけのイラク戦
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