防衛庁が同年、県と浦添市で構成する協議体設立を那覇市に通知したのは、1枚のFAXにすぎなかった。関係者によると、翁長氏はその直後、沖縄を訪問していた中谷氏との懇談で、「軍港は置いたままで結構だ」とたんかを切ったという。
那覇市は軍港移設を容認しており、翁長氏の「ちゃぶ台返し」は、振興策の対象から外された怒りからだった。「戦後56年間も軍港があって、那覇にどういう振興策をやったんだ」―。待ち望む返還までにはさらに15~20年かかるとされた。浦添市は那覇市に隣接するベッドタウンで、軍港が移転しても一部の那覇市民にとっては基地が近くにやってくるとの思いもあった。
翁長氏の反発を受け、防衛庁は態度を一変。中谷氏は面会翌日に記者会見し、協議体は「関係市町村」と設立することに改めた。県と浦添市との枠組みとは別に、「県都那覇市の振興に関する協議会」を新設。この協議会を通じ、市は2010年、軍港に隣接する市営奥武山野球場(沖縄セルラースタジアム那覇)などの整備を終えた。読売球団との協議も同時に進め、11年から春季2次キャンプの誘致に成功した。
13年を最後に開かれていない協議会は今年、再び動きだす。秘書として当時の翁長氏を間近で見てきた知念覚氏が昨年、市長に就任したためだ。協議会での振興策は、市街地活性化など二つの項目が未着手で残されており、知念氏は意欲を示している。
時事通信 2024年01月31日02時22分
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引用元: ・巨人軍誘致、軍港移設てこに 那覇市長「拒否」で防衛庁が振興策 [蚤の市★]
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